福祉車両 どれを選ぶ? 軽自動車(N BOX・タント・スペーシア)スロープ編
最近福祉車両でも主流になりつつある軽自動車。
軽自動車の福祉車両は大きく分けてスロープタイプ、昇降シートタイプの2タイプです。
今回はスロープタイプについてのお話です。
スロープタイプは福祉車両の中でも一番選ばれているジャンルです。軽自動車でもN BOX、タント、スペーシアの人気車種にはスロープ仕様の設定があります。
基本的には各メーカーとも使い方はほぼ一緒なのですが、それぞれメリット、デメリットがあり自分の条件に一番合う車種を選ぶとするとなかなか難しいです。
そこでそれぞれの車種で福祉装置のメリット・デメリットをみてみましょう。
☆N BOX
日本で一番売れている軽自動車。N BOX、タント、スペーシア、この3車種の中で唯一、ターボ、4WDの設定がある車種です。
メリット
←電動ウインチは前席の下にあるので後席の床収納が可能に。
・タント、スペーシアと違ってリヤシートを床に収納するため車いすの足元が広く、対応する車いすの全長も1240mmと一番余裕があります。
デメリット
・スロープの長さが一番長く、奥行きがあまりない所での車いすの乗降に影響があるかもしません。また、3枚のアルミ板をスライドさせてセット、収納するので他の2車種と比べて少し手間がかかります。
あと、車高が他の2車種と比べて少し低いため対応する車いすの全高は1290mmで、スペーシアの1380mmと比べると90mmの差があります。
☆タント
ミラクルオープンドアと呼ばれる助手席側のセンターの柱がない設計が特徴の車。この仕様により助手席側からの乗り降りだけでなく介助者が作業をする効率がかなりアップします。
・メリット
←折りたたんでスペースをつくるリヤシートが取り外し可能に。
リヤシートが簡単に取り外すことができ、取り外すとN BOX以上の全長1245mmの車いすに対応します。※通常は1150mm。
車内にウインチの緊急用スイッチがあり、ウインチのリモコンの電池が切れても操作は可能。
・デメリット
取り外したリヤシートは置き場所に困ります。取り外したシートは車検時には戻さないと車検に通りません。
☆スペーシア
N BOXの販売台数1位の座をもう少しで奪う勢いの車です。福祉車両でもスペーシアを指名買いする人が増えてきました。マイルドハイブリッド搭載というのも魅力です。
・メリット
←わかりにくいですが一枚のテールゲート一体型スロープです。
スロープが他の2車種より短く、奥行きの限られた場所でも他の2車種と比べて比較的にスムーズに車いすの乗降が可能となります。N BOXのスロープと比較すると505mmも短いです。※タントと比較しても220mm短いです。
それでいてスロープの角度は他の2車種とほぼいっしょです。
・デメリット
車いすの長さの対応は他の2車種と比べても10mm程度短いだけですが、車いす乗車の人足元を広くしたい場合はタントのように簡単にリヤシートを取り外すことができず、購入時にリヤシートなしのタイプを選ぶ必要があります。
各社それぞれのメリット、デメリットがありますが、使う人にとってはそれが当てはまらない場合があります。
今回は主に使用する車いすのサイズを中心にメリット、デメリットを考えてみましたが他にも使う人に応じたメリット、デメリットがあると思います。
光山自動車では購入したあとで後悔しないように福祉車両を使う目的がブレることなく車選びができるようにフォローさせていただきますので遠慮なくご相談くださいね!