キーレスエントリーの修理
車のドアの開閉。一部の商用バン等を除くと今ではキーレスエントリーでのドアの開閉は当たり前になり、スマートキーやインテリジェントキーといった「持ってるだけでドアの取っ手のボタンを押すだけで開閉OK」、「エンジンの始動、終了はプッシュボタンを押すだけ」といったキーも増えてきています。
中には車に近づくだけでドアロックの解除が可能なんていうのもあります。
今回は一番多くの車種、グレードに採用されている「キーレスエントリー」の修理のお話です。
キーレスエントリーというのは鍵にセットされたボタンや付属のリモコンのボタンを押すだけでドアの開閉ができるシステムのことです。
鍵がなくてもドアの開閉ができて車に乗り込めるという意味でこう呼ばれています。
鍵がないと言っても鍵を持ってボタン操作をする必要があるので、ドアの鍵穴に鍵を差し込まなくてもドアの開閉ができるという意味ですね。
そのキーレスが作動しないという連絡があり、修理に伺いました。
キーレスが作動しない場合、考えられる原因は以下の点が疑われます。
・鍵やリモコンの電池切れ、送信基盤の故障
・車に内蔵されているキーレス電波の受信装置の故障
・ドアに内蔵されたキーレスモーターの故障
・板金修理等で配線を外し、完了後に配線を戻し忘れる
今回は助手席のドアのみが反応しないという状況だったのでドアの内部のモーターの故障か、配線が外れている可能性があります。
他のドアは問題なく反応しているので鍵はしっかり電波を発信し、車はそれを問題なく受信しているということです。
内張りを外して確認すると、どうやらモーターの故障のようです。
そこでドア内部のドアロックアクチュエーターという部品を交換。
※モーターはアクチュエーターの中に入っています。
一時間ほどの作業で修理完了。無事ドアはキーレスエントリーに反応しました。
ところでこのアクチュエーター、気づいたときには壊れているというやっかいな部品です。反応しないから気づくというパターンです。さらにはっきりした寿命の目安がなく、5年位経過している車は注意ということくらいしか言えません。
※中には2~3年落ちの高年式の車でも壊れたという例もあります。
日頃、運転席以外のドアを開閉することがなかったりすると、壊れていることに気づかず、それが原因で盗難にあってしまうこともないとは言えません。
なかなか普段は全てのドアの動作確認をすることはないと思いますが、時々きちんと確認した方がいいですね。
※スマートキーも同じ原理です。